X-Luxury Tea Luxury Teaができるまで

手間無く、極上の一杯を 瓶詰め茶に賭ける情熱

お茶を通じて多くの方々と出会いました。
その中で見えてきた問題に、実際に中国茶を美味しくいれるための方法があまり知られていないということがあります。
これは中国でもいえることです。
お客様から自分の手で美味しくいれられるようになりたい、そんな声を頂き、お茶教室やイベントでそれをお伝えしてまいりましたが、私一人の力ではまだまだ力が及びません。

ある年の暑い夏の日、お客様に水出しのお茶をお出ししたことが私にヒントを与えてくれました。
通常お茶は温かいものをお出ししているのですが、この日はあまりにも暑かったので水出しの冷茶をお出ししたのです。
お客様はその味をとても気に入ってくださり、水出し茶の瓶詰めを購入できるようになればいいのに、と仰ってくださいました。
そうすればいつでも安定した美味しいお茶の味を楽しめる。
このお客様の声から瓶入り茶を提供することの挑戦が始まりました。

喫茶の本質にこだわり、健康のために栄養成分と薬効成分の抽出を最優先に

問題は山積みです。水出しで悩んだことは、低い温度でお茶を入れると熱湯でいれた時よりお茶の成分が抽出できないということでした。
お茶には苦み・渋みのもとカテキン、うまみ・甘みのもとアミノ酸などが含まれています。カテキンは抽出温度が低くいほど抽出されず、アミノ酸は温度が低くても抽出されます。
このような性質の違いから、水出し茶では、アミノ酸は十分に抽出できますが、カテキンの抽出量が激減してしまうのです。また、「カフェイン」も抽出温度が低い場合は出にくくなります。
私はこれらの優れた成分すべてを抽出出来ないことが残念でした。
お茶には多くの生体調節機能をもつ成分が含まれていますが、なかでもカテキン・カフェイン・テアニンには他の食品にはあまり含まれていない、お茶特有のものです。カテキンには抗酸化、抗癌、血中コレステロール上昇抑制、抗アレルギー、カフェインには覚醒作用、利尿作用、代謝促進、テアニンには脳・神経機能調節、リラックス効果などがあります。お茶の健康効果はこれらの相乗効果によって高められています。

水出し茶をボトリングする場合、保存期間をどうするか、品質のどのように安定させるか、水出しで香りをいかに立たせるかも課題です。高温の湯でしか出せない成分と高い香りはお茶の命です。
長期的なことを考えればお茶の成分を余すことなく引き出すことを優先するのは当然のことです。
高温で抽出したお茶を瓶詰めにする方針を固めました。

はじめ、多くの飲料メーカーで採用されている、お茶のエキスを一度抽出し、そのエキスを希釈するという方法で試作してみました。しかし、手元に届いたサンプルに驚きました。
製造工程上やむを得ないのですが、アルコールが茶のエキスに附着していて、純粋な茶の味わいではなく、まるで香水を連想させるものでした。濃縮したものを希釈する方法では私が求めた天然・無添加の理念とはかけ離れてしまいますし、希釈したものの味や香りも私が納得して商品化できるものではありません。
いまでもそのお茶のエキスを見るたびに寂しい思いがしますが、記念のためにそれはそのまま保管しています。

無香料、無添加、無着色、防腐剤不使用。自然な味と香りを皆さまに

瓶詰めのお茶を諦めたころ、ある方の紹介で大学の先生と大手企業の飲料の専門開発の方との知遇を得たので、瓶詰め茶について相談してみました。
ところがその市場規模は100億円。私の想定を遥かに超えています。冷水を浴びせられた一瞬でした。
しかしこの経験で得たことも一つありました。お茶に何も添加物を加えなくてもビン詰めのお茶は作れるということです。
それから、自分でお願い出来る工場を探しはじめました。しかしそのような技術に対応できる工場はなかなかあるものではありません。

そんな時、偶然ですがある大手百貨店のバイヤーさんから、馨華のお茶をつかってお客さんが手間をかけずに簡単に飲めるお茶を作ってほしいというお話がありました。
そこで私はボトル入りのお茶を作ることを新たに決心しました。一年かけ、取引先の担当者の紹介で、ついに私の思う技術に対応してもらえる工場を見つけました。
それから試作を始めるのですが、茶葉をどのぐらい無駄にしたかわからないほど毎月試作していました。同じ種類の茶葉で試作を繰り返して、その中での最高を模索する日々でした。

工場側が提案する方法と私が考えた方法、本当にいろいろ試してみました。試行錯誤の結果、品質が安定し、味と香りとも上質な仕上がりのボトル茶が完成しました。
工場の品質管理の方もこのようにクリアなお茶は見たことがない、やはり原材料の質が良いと感心してくださり、私にとってとても嬉しい言葉でした。
最後に正式な商品ラインで試作し、保存条件別に商品を保存して1年置き、経年の品質テストも厳正に行いました。様々な形でお茶の品質を確認し、商品となる体制が整いました。

しかし半年以上かけたこの最高の商品が仕上がるその時、百貨店で瓶詰め茶を売る話が頓挫してしまいました。この年は、私にとって本当に良い年ではなく、運がないと情けなくなりました。自分で販売しようとも試みましたが、そんなにうまくいくはずがありません。
また、試作に夢中になっているときには考えもしなかった問題も現れました。工場でのライン生産を行うとなると一度にある程度の数量を作ることになります。私は在庫や流通の問題を考えておらず、浅はかにもこれは大変なことだと後から気づいたのです。原料も高価なもの使っていますのでコストがかかりすぎ、商品になった時点でかなりの高級品となりました。
しかし結果として、この品質なら私はやる、安価な材料では自分はやらない―そんな決心が固まりました。チャンスを待つしかないと思いました。

お茶の味と香りをそのまま届けるため、重曹やビタミンなどの添加物を一切使用しない、最高のボトル茶が出来上がりました。喉を癒す、食事に、おもてなしに、どのような場面でも最高のクオリティーで飲む人に喜びと美味しさを届けます。ある方は完成品のボトル茶を飲み、すぐさまこのお茶の良さ価値を認めてくれました。
そしてこのお茶を多くの人に知ってもらうため、ほんとうに様々なご協力をしてくださっています。

思えば、最初に瓶詰めのお茶の構想を抱いてから完璧な仕上がりまで5年ほどの歳月がかかりました。その中でいろいろなことがありました。
しかし少々頑固ともいえるかもしれませんが信念を曲げす、純粋な気持ちで精進すると思いがけない素晴らしい出会いがあるものです。

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